昭和４６年（１９７１）に、新人物往来社から出版された
渡辺世祐の『武田信玄の経綸と修養』（復刻初版）である。
武田家研究および、戦国研究の方には必読すべき古典的名著
の本である。小生も約３０年近く前に、東京神田駿河台下の
古書会館で行われたコレクタター向けの展示即売会でプレミ
アム価格で購入したもの。今や絶版久しく入手困難な一書だ。
【帯解説と本の状態】
帯には「〝信玄伝〟不滅の名著！ 山国ゆえに信玄は領土
欲が人一倍強かった。が、単に併呑欲だけでは、信玄が真の
英雄たりえなかったであろう。著者独特の実証的な歴史観に
基づき、人間信玄の民政論を克明に展開する」と綴られてい
る。復刻版の帯付初版で、東京神田駿河台下の古書会館のコ
レクター向けの展示即売会で約３０年前に購入したもので、
約５０年前の本としては、かなり良好な部類の帯付の復刻初
版の古書「上」レベルだ。
【著者紹介】
著者の渡辺世佑（１８７４～１９５７）は、大正からから
昭和に活躍した日本の歴史学者（文学博士）である。山口県
出身で、山口高校卒業後、東京帝大の国史科へ進学卒業、一
時期、埼玉の熊谷中学の教職についたが、その後、一本発起
して勉強し東京帝大の大学院に合格した。明治３７年に同大
学史料編纂掛に入り、大正４年史料編纂官となった。またこ
の時期、東京帝大の非常勤講師として室町・戦国時代史を講
義し、同４３年からは国学院大学にも出講した。昭和７年に
は明治大学の教授も兼任。同１１年史料編纂所を退官したが、
その後も３年間嘱託勤務を続けた。大正１３年から昭和４年
にかけて明治大学文学部長、国学院大学史学会長、文部省史
料館評議員、地方史研究協議会第二代会長も務めた。おもな
著書には、本書以外に「関東中心足利時代之研究」「室町時
代史」「安土時代史」「国史論叢」「毛利元就伝」などがあ
る。渡辺は、室町戦国期を専攻していたので、応仁の乱以後
の幕府衰退にともない、守護から戦国大名となった甲斐源氏
の名門武田家に関しては、特に詳しく武田家分国法をはじめ
政治家の信玄の領国業績には、今日読んでも説得力がある。
【本書推薦文（当時）東京造形大学教授・奥野高広】
「本書が出版されてのち、ことに戦後には戦国大名一般を含
めて、武田信玄に対する研究論文や研究書は、すべてこの渡
辺博士のこの『武田信玄の経綸と修養』を母型としているの
である。渡辺先生は、近代における国史学の泰斗であり、田
中義正博士の下に厳格な薫陶を受けた。先生は今の東京大学
史料編纂所の基礎を固めた一人である。その学位論文に見ら
れるように、博学達識で博引傍証、一言一句も疎かにされな
い学風である。しかも昭和１８年の〝日本文化名著選〟のう
ちとして刊行するにあたり、再訂や訂正を加えてある。見習
うべき態度である」
【本の状態・送料は無料サービス！】
本の状態は、復刻版初版帯付の古書「上」レベルである。
東京・神田駿河台下のコレクター向けの展示即売会で、約
３０年前に入手したもので、場末の古書店のものよりは遥
かに状態はよい。ただし、送料は、ただし、本書が出版さ
れたのは４９年前なので、本の天部分に経年の微小シミが
見受けられる。小口や地、本文は実にキレイである。送料
は当方（出品者）負担致します！
渡辺世祐の『武田信玄の経綸と修養』（復刻初版）である。
武田家研究および、戦国研究の方には必読すべき古典的名著
の本である。小生も約３０年近く前に、東京神田駿河台下の
古書会館で行われたコレクタター向けの展示即売会でプレミ
アム価格で購入したもの。今や絶版久しく入手困難な一書だ。
帯には「〝信玄伝〟不滅の名著！ 山国ゆえに信玄は領土
欲が人一倍強かった。が、単に併呑欲だけでは、信玄が真の
英雄たりえなかったであろう。著者独特の実証的な歴史観に
基づき、人間信玄の民政論を克明に展開する」と綴られてい
る。復刻版の帯付初版で、東京神田駿河台下の古書会館のコ
レクター向けの展示即売会で約３０年前に購入したもので、
約５０年前の本としては、かなり良好な部類の帯付の復刻初
版の古書「上」レベルだ。
著者の渡辺世佑（１８７４～１９５７）は、大正からから
昭和に活躍した日本の歴史学者（文学博士）である。山口県
出身で、山口高校卒業後、東京帝大の国史科へ進学卒業、一
時期、埼玉の熊谷中学の教職についたが、その後、一本発起
して勉強し東京帝大の大学院に合格した。明治３７年に同大
学史料編纂掛に入り、大正４年史料編纂官となった。またこ
の時期、東京帝大の非常勤講師として室町・戦国時代史を講
義し、同４３年からは国学院大学にも出講した。昭和７年に
は明治大学の教授も兼任。同１１年史料編纂所を退官したが、
その後も３年間嘱託勤務を続けた。大正１３年から昭和４年
にかけて明治大学文学部長、国学院大学史学会長、文部省史
料館評議員、地方史研究協議会第二代会長も務めた。おもな
著書には、本書以外に「関東中心足利時代之研究」「室町時
代史」「安土時代史」「国史論叢」「毛利元就伝」などがあ
る。渡辺は、室町戦国期を専攻していたので、応仁の乱以後
の幕府衰退にともない、守護から戦国大名となった甲斐源氏
の名門武田家に関しては、特に詳しく武田家分国法をはじめ
政治家の信玄の領国業績には、今日読んでも説得力がある。
「本書が出版されてのち、ことに戦後には戦国大名一般を含
めて、武田信玄に対する研究論文や研究書は、すべてこの渡
辺博士のこの『武田信玄の経綸と修養』を母型としているの
である。渡辺先生は、近代における国史学の泰斗であり、田
中義正博士の下に厳格な薫陶を受けた。先生は今の東京大学
史料編纂所の基礎を固めた一人である。その学位論文に見ら
れるように、博学達識で博引傍証、一言一句も疎かにされな
い学風である。しかも昭和１８年の〝日本文化名著選〟のう
ちとして刊行するにあたり、再訂や訂正を加えてある。見習
うべき態度である」
本の状態は、復刻版初版帯付の古書「上」レベルである。
東京・神田駿河台下のコレクター向けの展示即売会で、約
３０年前に入手したもので、場末の古書店のものよりは遥
かに状態はよい。ただし、送料は、ただし、本書が出版さ
れたのは４９年前なので、本の天部分に経年の微小シミが
見受けられる。小口や地、本文は実にキレイである。送料
は当方（出品者）負担致します！